長女が歯列矯正を始めた。私の働くクリニックで。通常45万円かかるところを職員割でやってくれた。ありがたい。
長女の歯並び
長女の歯の生え換わりは早い方。もう上下の前歯が8本しっかり揃っている。歯のサイズは大きめ。だけど顎が小さめ。そんなわけで歯の生えるスペースが足らずにガタガタになってしまっている。このまま手を加えなければすべての歯がガタガタになるだろう。よろしくない。
私も矯正経験者
私もかつて矯正治療をしていた。中1から高3あたりまで。私の場合は歯のサイズは標準的だが顎が大きくてすきっ歯だった。しかも上の前歯を舌で押すという悪しき習慣があり、上の前歯だけ反って生えてしまっていた。まずヘッドギアで上の6歳臼歯を後ろにずらして反った前歯の収まるスペースを作り、マルチブラケット装置を着けて綺麗に並べ、保定装置で後戻りしないようにした。
おかげで私の歯並びは顎模型のように綺麗だ。ずっと口元を隠して笑っていたのも、今ではお構いなしに大口を開いて笑えるようになった。
矯正治療は子供への“生涯に渡るプレゼント”
長女は小1にして既に自分の歯並びの悪さに気付いていた。私のときはといえば、友達のお母さんに「大人の歯が生えれば隙間はなくなるよ!」と言われたのを鵜呑みにして呑気に過ごしていたというのに。
矯正が必要なら迷うことなく矯正させる。それは私の中では確定事項だった。子供が産まれる前からの決め事だった。
歯並びが悪くて良いことなど一つもない。虫歯や歯周病になりやすいし、咬み合わせの問題からあちこちの不調が出やすくなる。今は私が仕上げ磨きをしてフロスもしてあげているからいいけれども、将来的には自分の口腔内は自分で守らなくてはいけない。そのときに少しでも手入れをしやすいように、虫歯や歯周病のリスクを下げられるようにしてあげなければ。
矯正はお金がかかる。だけれども、子供の長い人生を考えれば超安いと思うのである。虫歯の治療で通っている患者さんを見ていると本当に大変そうだ。お金はかかるし時間もかかるし。だけどどうしたって一度失われた歯、歯質は、もう二度と戻ってこない。私は虫歯治療のアシストにつくととても虚しい気持ちになる。歯を削る、歯がなくなるリスクを45万円で下げられるなら、超安いではないか。あと75年生きるとしたら、年間6000円しかかからんのだぞ。
9歳になったら矯正専門医のところに連れて行ってみよう。そう思っていた。
職場で矯正治療を始めたことを少々後悔している
長女の普段の定期検診は私がやっている。そのときに院長に言われた。「拡大床矯正を始めるなら今がラストチャンス」だと。うちの院長は矯正の専門医ではない。だが小児の矯正患者さんをたくさん診ている。主に拡大床装置を使った矯正だ。大人の矯正となると、他院を紹介することが多い。
院長を信じていないわけではない。疑っているわけではない。でも歯学部附属病院出身の私としては、わざわざ矯正科、インプラント科、歯周病科……などと科を分けているくらいには専門性の高い科だから、やはり専門の先生に診てもらうのがベストなのではないか、と考えるのである。
だけど言えませんよねー。流されましたねー。
そんなこんなでとんとん拍子で印象採って写真撮って……あっという間に装置が出来上がったとさ。月1チェックはほかのスタッフの退勤時間に合わせて連れて行かなきゃいけないし、私が診なきゃいけないし、ほかの患者さんが優先なので帰るのが遅くなるしで、職場で矯正を始めたことを少々後悔しているのだが、始めてしまったからにはやるしかない。がんばるしかない。
幸い長女は装置を拒否することなく、むしろ進んで着けてくれている。学校でも給食の時間以外はずっと着けている。装着時間が長ければ長いほど治療効果が発揮されるので、このままがんばって着けてもらって、拡大床をさっさと卒業して、そのタイミングで矯正専門医のところに移ろうと思う(院長ほんとごめん)。
