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【体験談】つわり・妊娠悪阻で9週から15週まで続いた点滴のあれこれ

つわり 点滴 妊娠悪阻

2人目のつわりがあまりにもひどく、妊娠9週で尿ケトン体が陽性となり、妊娠悪阻と診断されました。それから妊娠15週まで点滴加療を続けました。

この記事では

  • 点滴を打ち始める前の状態
  • 個人的に感じられた効果
  • 点滴の頻度・所要時間
  • 使用された点滴の成分
  • 経口補水液「OS-1」で点滴の代用はできるのか

以上の内容について書いていきます。

点滴を打ち始める前の状態(妊娠9週時点)

妊娠7週で急激に始まったつわりは、妊娠9週時点で以下のような状態になっていました。

  • 妊娠7週からほとんど飲み食いできない
  • すべての匂いで吐く
  • 寝転がっていないと吐く
  • よだれつわりで、数分でマグカップが吐き捨てた唾液でいっぱいに
  • トイレの回数は1日3回程度
  • 妊娠9週目で体重が妊娠前より3kg減
  • 妊娠9週目の妊婦健診で尿ケトン体陽性(++)

このような有様で、妊娠9週目の健診で妊娠悪阻の診断を受け、そのまま点滴を打つことになりました。

↓ひどいつわりがあっても辛うじて食べられた・飲めたものはこちらの記事にまとめています。

つわり 吐き気 嘔吐 食べ物 飲み物 妊婦 妊娠 妊娠悪阻 妊娠悪阻でもなんとかイケた!つわりがひどいときの食べ物・飲み物リスト

何かヒントになるものがあれば幸いです。

【補足】「尿ケトン体陽性」が表すこと

「尿ケトン体陽性」は体が飢餓状態になっていることを表しています。

アセト酢酸およびこれから生ずるD-3-ヒドロキシ酪酸やアセトンの総称で、アセトン体ともいう。脂肪酸やピルビン酸の酸化による過剰のアセチル補酵素Aをアセト酢酸やD-3-ヒドロキシ酪酸に変える酵素系により、ケトン体が肝臓で生成される。肝臓ではケトン体が利用されないため、血液中に放出されて末梢(まっしょう)組織に運ばれ、TCA回路で酸化される。アセトンはアセト酢酸の非酵素的脱炭酸によって生じ、肺から呼気中へ排出される。正常の場合は血液中のケトン体濃度は低く、アセトンに換算して100ミリリットル中1ミリグラム、尿中への排出量はヒトで1日当り20ミリグラム程度であるが、飢餓あるいは糖尿病のときのように、糖分の摂取不足あるいは糖の消費が激しくて脂肪の分解が亢進(こうしん)している場合には、ケトン体の血液中濃度と尿への排出量が100倍近く増加する。

引用元:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)

私たちの細胞は主に糖を分解してエネルギーを産生しますが、ろくに食事を摂れないなどで糖が不足すると、自身の脂肪を盛んに分解するようになります。その結果、肝臓でケトン体がつくられ、尿中に排出されます。

つまり、尿ケトン体の検査結果で「+」の数が多ければ多いほど、脂肪が過剰に分解されて飢餓状態になっているということです。

つわりに対する点滴で感じられた効果

ひどいつわり、というか妊娠悪阻で点滴を打って感じられた効果は、

  • なんとなく体が楽になった
  • 少しだけご飯を食べられるようになった

以上の2つです。

点滴を打ったことでつわりが落ち着くわけではありませんでしたが、水分と栄養を摂ったおかげで、つわりのせいで起こしていた体調不良が少し改善されたような気がしました。
食べられない・飲めないで力が出ず、脱水症状もあり、1日中ベッドに横たわっていなければならなかったのが少し動けるようになったのは、きっと点滴の効果のはずです。

点滴を打つと、全く受け付けなかった食事を少しだけ摂れるようにもなりました。飢餓状態からくる気持ちの悪さが点滴の栄養によって改善されたからでしょう。

「妊娠につわりは付き物」「いつか終わる」などと鞭を打たずに、さっさと病院に行っていればよかったと心底思いました。そうしたらもしかしたらもっと楽な妊娠期間を過ごせたかもしれません。

つわりに対する点滴の「打つ頻度」と「所要時間」

点滴は妊娠9週頃には2日に1回のペースで打ち、だんだんと間隔を空けていき、15週頃には1週間に1回程度で落ち着きました。
頻度は自分で決められたので、ほとんど飲み食いができず横になっても吐き気が続くときは、短い間隔で通院しました。

個人医院と総合病院の産婦人科の2か所で点滴を経験しましたが、どちらも所要時間は1時間程度でした。
ベッドに寝転がったままで、点滴の効果と病院にいる安心感があり、心も体もリラックスできたように思います。

つわりに対して使用された点滴の成分

私に使用された点滴は「ラクテックⓇG輸液」でした。

つわり(妊娠悪阻)で使った点滴「ラクテックG輸液」
この角度でしか撮影できませんでした…。


「ラクテックⓇG輸液」には以下の成分が配合されています。

  • 塩化カルシウム水和物
  • 塩化カリウム
  • 塩化ナトリウム
  • L-乳酸ナトリウム
  • D-ソルビトール

参考:「ラクテックⓇG輸液」添付文書(PDF)|株式会社大塚製薬工場

この点滴で細胞の浸透圧を調整する「電解質」とエネルギー源である「糖質」、そして「水分」を補給し、飢餓状態になった体内のバランスを整えます。

「ラクテックⓇG輸液」の組成

【補足】産婦人科主治医談「経口補水液“OS-1”はつわりに使われる点滴の代用品になる」

私が通院していた産婦人科の主治医によると、電解質と糖質が含まれている経口補水液「OS-1」はつわりに使われる点滴の代用品になるとのことです。“「OS-1」を飲めそうなら飲むといい”との助言がありました。つわりがある程度落ち着いてから話を聞いたので、実際に試してはいませんが…。

【補足の補足】経口補水液「OS-1」とスポーツドリンクの違いは「電解質濃度と糖濃度」

スポーツドリンクにも電解質と糖質が含まれていますが、「OS-1」はスポーツドリンクよりも電解質濃度が高く、糖濃度が低いです。

スポーツドリンクよりも電解質濃度が高く、また水と電解質の吸収を速めるために、スポーツドリンクと比べて糖濃度は低い組成となっています。

引用元:スポーツドリンクとは何が違いますか?|Q&A|経口補水液OS-1シリーズ|株式会社大塚製薬工場

この説明から、「OS-1」の方がスポーツドリンクよりも水と電解質の素早い吸収を期待でき、飢餓状態の体との相性が良いことがわかります。
引用元のページに「OS-1」とスポーツドリンクの組成の比較表がありますので、気になる方は見てみてください。

まとめ:ひどいつわりは我慢せずに早めに医療機関へ

体がしんどいと病院に行くことさえ億劫になりますが、点滴を打つと体が楽になり、食事を少しだけでも摂れるようになったので、我慢せずにもっと早く病院に行けばよかったと思いました。

あまり食べられない・飲めないということが続いているとき、もし飲めそうであれば、経口補水液「OS-1」も試してみてください。これすら受け付けなかったら病院へ…。