小1の長女が保健室で嘔吐して早退した。早退するのはこれが初めて。
嘔吐に至るまでの経緯
朝は元気だったのだが、給食の時間に急に体調が悪くなったらしい。
なんだか気持ちが悪いからと保健室に行ったら、そこで。
教室で吐けば大注目を浴びること間違いなし。そうなれば長女も友達もかわいそうなので、保健室でひっそり吐けたのは不幸中の幸いだった。
体の異変を感じてすぐに保健室に駆け込んだ長女の決断力に拍手。
迎えに行ったときの状況
保健室に着くと、長女は洗面器を抱えてポツンと座っていた。
「洗面器に上手に吐いてくれたから何も汚れずに済んだんですよ、助かりました」と保健室の先生に笑いながら礼を言われた。うん、我が娘ながらよくやったと思う。
熱は37.5℃とやや高め。顔色は真っ青。軟体動物の如し。
帰宅から就寝までの様子
家に連れて帰り、保健室の先生からもらった吐瀉物を受け止めるビニール袋入り紙袋を抱えさせ、横にならせた。
15時頃にお腹が空いたと言うので、ゼリー飲料を少しずつ飲ませた。直後にマーライオンの如く吐いた。
今日はもう何も食べさせてはいけないと悟った。だけど、水だけは少しずつ飲むように言った。
その後も2回吐いた。この日は結局、学校で2回、家で3回の計5回吐いた。最後には吐くものがなくなり、緑色の胃液ばかりが排出されるようになった。
寝る前に頭だけでも洗ってあげたいと思ったが、そんな体力など残っていないと言わんばかりに、早々とソファの上で寝てしまった。
これは夜中にも吐くかもしれないと、ベッドを汚さないようにするために準備をした。
就寝中にゲロに襲われることほど恐ろしいことはない。眠い目をこすりながらシーツを取り替え、着替えさせ……というのを想像すると、こちらが吐きそうになる。
寝ゲロ対策として、おねしょシーツの上に45リットルのビニール袋を敷き、その上にバスタオルを敷いた。枕もビニール袋の中に入れ、タオルを巻いた。本体は完全包囲だ。
こうすることでゲボッてもビニール袋とタオルを取り替えれば本体は無事であろうと読んだのだ。
枕元には両サイドにゲボ入れ袋を設置し、すかさずキャッチできるようにした。
そして部屋の片隅に、マスクとビニール手袋、ゴミ袋、替えのタオル類を積んだ。何度ゲボッても大丈夫なように……。
就寝後の様子
どうかゲボらないように……と神に祈りながら、ソファで寝ている長女をお姫様抱っこで2階まで運び、トイレを済まさせ、寝かせた。
ゲボったときに気管を詰まらせないようにと、顔を横に向けて寝るように言った。
寝付いた後、長女は頻りに体を動かしていた。口をペチャペチャ言わせながら。体調が悪く眠りが浅かったのだろう。
隣に横たわる私は、いつ波が押し寄せてくるのか、不安で不安で仕方がなかった。
気管を詰まらせないといいな、寝具が汚れないといいな、私にゲボがかからないといいな……
そんなことを考えていると、目がバッキバキに冴えてしまった。体の向きを変える度に敷いたビニール袋がガサガサ音を立てていたせいもあるけれど。
長女が寝返りを打てば、今か?!と飛び起きた。間違いなく、最近流行りの闇バイト強盗が窓を破った瞬間に110番通報できるレベルの素早さだった。
正直今日は仮眠程度の睡眠しか取れていない。授乳中の母親に戻ったような気分だ。
早朝、長女がガバッと体を起こした。ついに来たかと息を飲んだら、「お水飲みたい」。
夕べは水を飲むのもしんどそうだったが、水を飲みたいということは少し善くなったのか……?
でもここでガブガブ飲んでしまえば、また全部出てきてしまうかもしれない。噴水のように飛び出してくるのを想像して身構えた。
「ちょっとずつね、ちょっとずつ」
ガンギマリの目で長女を見守った。
長女はそれから3回くらい水を飲むために起きた。
最後はゴクゴクと喉を鳴らしていたのでこの世の終わりを覚悟したが、吐くことなく無事に朝を迎えることができた。生きた心地のしない、長い夜が終わった。
少しずつ平和な日常へ
前日の昼からほぼ何も食べていない長女は、お腹が空いたと私よりも先に下へ降りて、おばあちゃんにお粥を作ってもらっていた。私が力尽きてウトウトしている間に、そこそこ食べていたようだ。
そのまま何事もなく昼を迎え、いつもより量は少ないもののうどんを食べることもできた。おまけに豆大福まで食べた。長女の要望で買ってきたものだ。
熱は平熱まで下がり、顔色もだいぶ良くなった。吐き気はもう完全にないらしい。
15時にはこれまた長女の要望で買ってきたプリンとポテチを食べた。2時間が経過したが、吐く様子はない。
軽症で済んでよかった。
来週は運動会や七五三などイベントが盛り沢山なので、今のうちにしっかり養生させたい。