2023年12月に受けた、実に4年ぶりの子宮頸がん検診で「LSIL(軽度異形成の疑い)」の結果が出た。

そして3ヶ月後の2024年3月、「コルポ生検」という名の精密検査を受けてきた。今回はその、コルポ生検のレポートをする。誰しもが気になるであろう痛みについても記載しているので要チェック。
なお、コルポ生検がどんな検査か知りたい人は、ぜひGoogle検索して医療機関のサイトを参考にしてほしい。私が説明するより正確でわかりやすいだろう。
コルポ生検体験レポート
不思議と緊張はしなかった。前日までは痛みのことばかり考えて、想像しては手に汗を握っていたのに。待合室では平然と、友人とLINEをしていた。もしかしたら友人とLINEをしていたから緊張しなかったのかもしれない。そうだったならば、友人よ、ありがとう。持つべきものは友だよ。
診察室に呼ばれた。検診のときとは違う女性医師の前に座り、検診結果について話した。プリントを用いながら軽く軽度異形成の説明を受け、すぐに内診室に通された。

緊張感を手懐ける
内診台に座ると少しだけドキドキした。「やだ、私ってば、緊張してる……!」。ドキドキしていることにドキドキし始めた。
しかし、すぐにドキドキしてもしょうがないことに気付いた。緊張しても、怖いから嫌だと言っても、採られるものは採られるのだ。私は採られるためにここへ来たのだ。採られるのはむしろ本望なのだ。喜んで採られようではないか。前がん病変があるのは確か。採られずに放置して手遅れになることほど恐ろしいことはない。
脚をおっぴろげながら、ゆっくりと深呼吸をした。そして意識を下半身ではなく、器具から奏でられるカチャカチャ音でもなく(実は結構好き)、スタッフの会話や青空模様の天井に意識を向けた。途中、先生が鼻をすすり始めたので、「花粉症か?かわいそうに……大変ですよねぇ……」などと脳内で先生との架空の対話を始めた。
痛みについて
組織採取の前処理で薬剤を塗るわけだが、若干しみる感じがあった。本当に若干。「限りなくしみていない寄りのしみている」というしみ具合。
組織の採取では、痛みはほとんど感じなかった。一瞬だけ、本当に一瞬だけ、生理痛のような痛みが走るくらいだった。近頃は生理痛とは無縁の私だが、ポーカーフェイスでいられる程度の痛みだった。この程度の痛みを私は「痛くなかった」と表現したいが、一応、「全く痛くなかった」は嘘になるので、「99%痛くなかった」とでも書いておこう。
ちなみにだが、組織を切り取った後、「これ10時ね。これが12時。」というドクターの声が聞こえた。切り取った部位がどこであるかの説明なのだろう。一瞬の痛みを感じたのは、「12時」だった。個人差があるのかもしれないが、参考までに。
検査後の体調の変化
検査は「えっ?もう終わり?」と思わず漏らしてしまうほどあっという間に終わった。
ドクターや看護師が頻りに気分は悪くないかと尋ねてきた。気分が悪くなる人が結構いるのだなと悟った。
看護師は、痛がりもせずケロッとしている私を見てビックリしていた。
出血量多めでセルフ圧迫止血
検査終了後、「出血量が多めですのでガーゼをしっかり詰めておきますね~」と、ギュッギュッと力強くガーゼを押し込まれた。「止血の確認をするために15分後にまた呼ぶので待っていてください」と言われ、一旦待合室に戻った。
「出血量多め?それなら圧迫止血じゃ!」と、意味があってもなくてもいいからと、待合室の椅子に腰をかけながら日頃の膣トレの成果を発揮しようとした。セルフ圧迫止血である。
コルポ生検最大の痛みの発生
15分後、止血ができていることを確認してもらった。
その際、ドクターが詰めていたガーゼを抜き取ったわけだけだが、ガーゼを掴むピンセットの先で、入口の外側(言い方)を結構な勢いでつつかれてしまった。もうすぐ昼休憩の時間なのに、待っている患者がまだ複数いたから、慌てていたのだろうか。
痛くて、腹筋にギュッと力が入った。コルポ生検で最も痛かったのは、ピンセットの先で股をつつかれたことだった。100%痛かった。もう二度と経験したくない。
タンポン挿入で終了
ピンセットの先端に怯えながら、止血剤付きのタンポンを詰めてもらい、検査の全工程が終了した。このタンポンは3時間後に自分で引き抜いた。血は少量付着している程度だった。
結果は1ヶ月後に聞くことになった。遠い。忘れてしまいそうである。
黄色いおりものの原因はやはり細菌感染か
前回の子宮頸がん検診時、受診の理由が黄色いおりものと不正出血だったので、感染症の検査も受けていた。結果は陰性だったが、「細菌性膣症の疑い」との記載があった。何らかの細菌感染は起きているかもしれない、ということだ。
前回抗生物質の膣錠を入れてもらってから不正出血はなくなった。しかし黄色いおりものは続いており、改善できるものなら改善したい旨を、今回の検査ついでに伝えた。
「不正出血がなくなって、痛みやかゆみがないのであれば、様子見で大丈夫ですよ」とのことだった。えー……。
低用量ピルは飲み続けることに決定
「低用量ピルの服用とHPVの排除率低下には関連性があるかもしれない」という医師の記述をネット上で読んだことがあり、1ヶ月間だけ低用量ピルを飲むのをやめてみていた。だが、PMSが酷くQOLがダダ下がりで、ピルを飲んでいた頃に比べると経血量が多く、気分もダダ下がりだったので、ピルの服用を再開した。
低用量ピルが卵巣がんや子宮体がん、大腸がんの発生リスクを下げることは明らかになっている。一方で、低用量ピルの服用とHPVの排除率低下の関連性については、まだ研究途中であるそうだ。
よくわかっていないデメリットを恐れるよりも、わかりきったメリットに期待し、ピルを飲み続けようと思う。
コルポ生検は深呼吸をして受けよう
人は緊張すると痛みを感じやすくなる。具合も悪くなりやすい。
巷では「コルポ生検は痛い!」の声で溢れかえっているが、私のように99%痛くなかったという例もあるので、まずは深呼吸をして、体の力を抜いて受けてみてほしい。脳内で先生と架空の対話をするのはかなり気が反れるのでおすすめ。
【追記】コルポ生検の結果が出ました
コルポ生検の結果が出ました。内容をお知らせします。
